初雪
11月。
「もう晩秋かぁ…。」
と、雪のように舞い落ちるカラマツの葉に
過ぎ行く秋を感じていると、突然の冬の洗礼。
寒気団が近づいていると聞いていたものの、
夕方から降りだした雨が徐々に白く変わるその様には
少しばかりうろたえてしまった。
車のフロントガラスに積もるカラマツの葉と雪。
今シーズンの初雪。
積雪量は約1cm弱。
一夜明けて青空が広がった別荘地内は
みるみる雪はなくなってしまったが、
ピンと張り詰めた清冷な空気が鼻腔を刺す。
紅く染まる野ばらの葉を包む雪。
足下には水あめ細工のような霜柱も。
八ヶ岳の積雪が眩しい。鳴岩街区より。
葉が落ちた白樺。青空に映える白い幹。
道路に雪が積もっているわけではないので
車の走行に支障はない。
ストーブを焚いているので
部屋の中は充分に暖かい。
しかし別荘地内を散策すると確実に感じる冬の訪れ。
この時期の不意の積雪は雪の備えをしていない分
よけいに危険でもある。
黄葉、青空、冠雪した山々を見渡しながら
そろそろ冬支度をしなければなるまい、と
心を決めた筆者であった。