師走を迎えて
なんとはなしに急かされているような、
落ち着かない季節。
バタバタと忙しく仕事をする中で、
周りに目をやる余裕もなくなってしまう。
そんな折、『三井の森だより』の編集を担当している方と
一緒に別荘地内を散策。
午後4時30分。
夕暮れの別荘地内は、底冷えがして
カメラを持つ手も凍えてくるが、
それまで見えていなかった発見に溢れていた。
夕日により映し出されたシルエット。手前は槻の池。
天狗岳の上空にひときわ明るいお月さま。
月の中の”うさぎ”までクッキリと見えた。
山並みの彼方、宇宙の果てまで見えるようだ。鳴岩街区より。
「夕焼けの写真を。」と別荘地内を散策。
鮮やかな夕日を堪能した後、事務所に戻ろうとしたところ、
視界に飛び込む、力強く輝くまん丸な月。
慌ててクルマを停め、ベストアングルを探す。
手はかじかみ、頬を赤くしながら
夢中でシャッターをきる。
「忙(しい)」という漢字は「心」を「亡くす」
といった成り立ちだと聞いた。
瞬間、カメラを片手にフッと「心」が生き返った気がした。