梅雨の晴れ間の蓼科散歩
諏訪地方は雨の少ない地域で、梅雨時期でも晴れ間がのぞく日が多い。
雨上がりは、森の緑がみずみずしく感じられ、空気もしっとり。深呼吸すると身体の中が浄化され、とても気持ちいい。都会のむぅっとした雨上がりとはまったく違う。
午後になり晴れ間が出たので「小段の池」の畔へ散歩に行くと、涼しげなアヤメの花が咲いており、水辺の草にはイトトンボが止まっていた。
「ホソミオツネントンボ」という名のイトトンボで、その名の通り細身(ホソミ)だが、薄いブルーの体色が爽やかで目が留まった。華奢な身体は見るからに弱々しいが、越冬する逞しいイトトンボだ。
「小段の池」は水が酸性なので、翡翠のような青緑色をしており、湖面に溶け込む森は絵画のよう。その美しさは、何度足を運んでも色褪せない。
そして、雲が流れ、メインストリートの向こうに顔をだした阿弥陀岳。日々違う表情を見せてくれる八ヶ岳も、何度見ても色褪せない魅力に満ちている。