一足早い蝉時雨
都心で蝉の声が聞こえはじめるのは、7月半ばですが、
蓼科高原の蝉はせっかちなのか、5月中旬から鳴き始めます。
声の主は、地元でマツゼミと呼ばれているハルゼミ。
高木の梢にいるため、発見が難しいといわれていますが、
流れ清水街区のカラマツ林で遭遇することができました。
ヒグラシより一回り小さく身体はクロ褐色。
遠目でみると幹に同化しており見つけにくいですね。
鳴き声は都心で聞いたこともない独特なもので、
「ジーッ・ジーッ…」「ゲーキョ・ゲーキョ…」
「ムゼー・ムゼー…」などなど低くこもった涼しげな声。
そよ風とマッチングの良い蝉時雨です。
梅雨空の蓼科高原「チェルトの森」。
曇り空の下でも、
涼やかな蝉時雨と滴るような緑に包まれ、この上のない清々しさ。
夏への序章、さらりと爽快です。