本格的な夏が来る前に、人気の白駒池へ。

2018/06/28/ 5:28:02
カテゴリー:山歩き

夏のトレッキングシーズンが近づいてくると、八ヶ岳の人気スポットはどこも込んできますが、6月末ならまだ人もまばらなはず。ちょっと足慣らしに「白駒池」にでかけてきました。

「白駒池」は、昨年、JR東日本のTVコマーシャルに登場して以来人気がさらに高まり、休日になると近隣の国道が渋滞するほどだった。今年も混雑が予想されるが、本格的な夏をまだ迎えていない6月は、さほどでもない。

「チェルトの森」を出発し、メルヘン街道を車で約40分。もうすっかり夏色の森に包まれたワインディングロードのドライブを楽しみ、「白駒の池入り口」にある有料駐車場に車を停めた。

国道沿いの「白駒の池入り口」から一歩足を踏み入れると、そこは別世界。苔が地表を覆い尽くす深い森が一面に広がり、吸い込まれるようだ。

瑞々しい森林の色、風、小鳥のさえずり・・・全身がマイナスイオンに包まれていく。

樹齢数百年のツガやトウヒ、シラビソなどの原生林に囲まれ、国道がすぐそこにあるとは思えない。

林床に差し込む陽の光、輝く苔の絨毯。複雑な陰影を創り、森の奥はヨーロッパの絵本にでてくるトロルたちが何やらヒソヒソ話をしているような神秘の世界だ。

薄暗い原生林の中、下り勾配を歩いていくと、ほどなく「白駒の池」に到着した。

標高2000m以上の高地にある天然湖の中では日本最大で、外周が1350 m。しかもその透明度は5.8mで、澄み渡る水面に映し出される森は、限りなく鮮やかで美しい。

純度の高い森の酸素を取り込みまだまだ体力があったので、湖畔から50分ほどの高見石まで登ってみることにした。ここからは観光客の姿はなく、トレッキングシューズを履いたハイカーたちが黙々と足場に気をつけながら標高差200mの山道を登っていく。

 

高見石小屋まで来ると、その先は巨大な岩をよじ登るスリリングなパート。足場のよさそうな岩を選び、慎重に進む。

そして、登り着いたそこには、神様からの贈り物かと思える絶景!

深く濃い原生林の中に、静かに空の青を映しだす「白駒の池」。遥か遠くに浅間山、荒船山、秩父連山を望むダイナミックな光景だ。

恐る恐る巨岩の端まで行って眼下を覗き込み、そこらのアトラクションとは桁違いのスリルが味わえる。

目が覚めるような絶景を満喫し、高見石小屋まで戻り一休み。すると、手が届きそうなほど近くにホシガラスがやってきた。人を怖がるそぶりもなく、もしかしたら高見石小屋のマスコットなのかもしれない。

真夏のシーズン前のトレッキングは、先取り感も味わえなんだか得したような気分。別荘という拠点があると、ピークを避けられるので、自分のペースで八ヶ岳の自然が味わえます。今夏もフル活用しますよ!

 

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